航路標識の話

6. 光波標識の種類

灯台

 岬や島の上に立っている灯台は、航路標識のうちで、いちばんよく知られています。
 遠い海から陸地に近づく船のために立っている灯台は、なるべく遠くから見えるように塔を高くするか、高い場所に建てられていて、強い光を出しています。しかし、岸近くを走っている船や港に出入する船のために建てられた灯台は、光が遠くまでとどく必要がないので小型です。

 

水ノ子島灯台(大分県・豊後水道)

神戸第一南防波堤灯台(右側の白灯台)神戸第第二防波堤灯台(左側の赤灯台)  

 


 

灯標

 波のあいだに見えかくれする岩とか、浅いところに船が乗りあげないように、暗しょうや、浅瀬などの上に立っているのが灯標です。
 灯浮標と同じように航路を示すものもあります。

 

灯標(浦安沖灯標・千葉県)

 

灯浮標

 船に暗しょうや、浅瀬のあるところを示したり、きめられた安全なコース(航路)にみちびくため、海にうかべられた標識です。水面に浮かんでいる標体と海底においたおもりとをチェーンでつないでいます。

 

浦賀水道航路中央第一号灯浮標(東京湾口)

灯浮標の説明図


 

照射灯

 暗しょうや、防波堤の先などを強い光で照らして、船に危険な場所を知らせているのが照射灯です。

 

恵美須港東防波堤南方照射灯(長崎県・壱岐)左側は恵美須港東防波堤灯台です

 

導灯

 港や湾の入口などで、船がまっすぐに進まなければあぶないところに立っているのが導灯です。
 船の進む見とおし線にあたる陸上に低い塔と高い塔が一組になって立っているので、船は、この一組の塔か、その光が上下に並んで見えるようにして進めば安全です。

 

導灯の説明図

 

指向灯

 導灯と同じ役目をしていますが、塔は一つで、この塔から3色の光を出しています。船から見てまん中の安全なコースを白色で示し、コースから右がわにそれると赤い光、左がわにそれると緑の光が見えるようになっています。

 

指向灯の説明図

 

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