13.レンズのはたらき

 
13.レンズのはたらき 

  灯台をおとずれて、いちばん目をひくのは、大きなレンズでしょう。 
レンズには、いちばん大きい1等から順に6等までと、6等より小さい等外という等級があり、 レンズの焦点距離できめています。 
それで、1等レンズを使っている灯台を1等灯台、2等レンズのところを2等灯台といいます。 
灯台のレンズは、発明者の名前をつけたフレネル式といって、レンズの表面が、 でこぼこしています。では、その原理を説明しましょう。 
フレネル・レンズ   図の(1)のように大きい凸レンズを作ると、厚くて、重くなってしまいますが、これを(2)のように すれば、うすくできます。それを作りやすいように、(3)のようなかたちにしても、光の進みかたは 変わりません。 
 この(3)のかたちのものを、フレネル式レンズといいます。
 大型の灯台レンズには、図の(4)のように、フレネル式にプリズムを組合せて、 強い光が出せるようになつています。  それでは灯台はどれだけ強い光を出しているのか調べてみましよう。 
千葉県の犬吠埼灯台のレンズは、1等4面フレネル式閃光レンズといって、レンズのページの写真2のような 形をしています。レンズの高さは約3.0メートルもあります。このレンズは水銀に浮かべてあって、モーター で1分間に1回転するので、船では15秒ごとにピカッと白く光るのが見えます。メタルハライドランプ400ワット の電球を使って、110万カンデラの明るさになり、約36キロメートルの遠くまでとどきます。 

 日本一高いところにある灯台は日本海に面した兵庫県の余部埼灯台です。 では、この灯台の光の強さと、光のとどく距離は、どうでしょうか。 
 余部埼灯台のレンズは、3等閃光レンズで、250ワットのメタルハライドランプを使って、44万カンデラと、 犬吠埼灯台の明るさの半分にもたりませんが、光は、約44キロメートルの遠くまでとどきます。 なぜでしょう。 
 それは、図のように地球が丸いので、灯台の光が強くても、高くないと遠くまでとどかないからです。 犬吠埼灯台の海面からレンズまでの高さは、52メートルですが、余部埼灯台のその高さは、 284メートルもあるので、遠くまで光がとどくのです。
 そのため、灯台を建てるには、高いところをえらんだり、できるだけ塔を高くしたほうがよいのですが、 あまり高いところに建てると、雲がかかりやすく、見えなくなる心配があります。  また、港の入口に立っている灯台などは、光が強すぎると、まぶしくて船のかじがとれなくなるので、 灯台の光の強さは、その灯台を利用する船が見やすいように、きめられています。